推しの応援広告を出したときの覚え書き
去年のことですが、推しの30歳のお誕生日にあわせて、駅に応援広告を出しました〜

※応援広告 : ファンが好きなコンテンツの広告を出すやつ
そのときの覚え書きです!
- 1.なんで出そうと思ったか
- 2.許可取り
- 3.コンセプトを考える
- 4.イラストを用意する
- 5.全体デザイン、メインテキスト
- 6.参加してくれる人を探す
- 7.メッセージを集める
- 8.サブテキスト
- 9.入稿〜掲出まで
- 10.反省点、これから応援広告をする人に向けて
- 11.企画をやってみて、反響など
- おまけ
1.なんで出そうと思ったか
やってみたかったからです!
2.許可取り
これをよく訊かれるのですが、応援広告専門のサービスさんにお願いしました。
諸々の経験や友人知人からの情報から、ボイメンさんの事務所は個人での許可取りは難しいと感じていたので、もしできるなら企業を通す方法しかないだろうなあと思っていました。
ダメ元のつもりで依頼したのですが、寛大にもOKがいただけて正直びっくりしました。
3.コンセプトを考える
応援広告を出す意味には大きく分けて「応援したい!」と「広告したい!」があると思うのですが、今回は完全に「広告」に振り切って作ろうと考えていました。
というのも、ボイメンさんは会いに行ける町おこしお兄さんのため、自分が「応援」の気持ちを伝えたいのであれば、直接会って言えてしまうからです…!
なので、「せっかく公共の場に掲出する広告でやりたいことは何だろう?」と考えて、
①通りすがりの人に、名古屋に平松賢人という歌謡スターがいることを知ってもらう
②足を止めてくれた人に、平松賢人という人がファンに愛されていることが伝わる
という2つを主な目標に設定しました。

(訴求内容を整理したり、企画書を作ったりして伝えたいことをまとめていきました)
表現で迷ったときに立ち帰れたので、初めに決めておいて良かったなと思います。
4.イラストを用意する
これが大変だった!
SNS等を探して出てくる男性アイドルや俳優さん系の応援広告はだいたい実写のアーティスト素材が使われていたので、てっきり写真が使えるだろうと想定していました。
愚かでした…!
前述の企業様経由で、事務所様からの「タレントの写真は使用不可」という連絡をいただき、い、イラストを…?用意するのか…??と大焦り。事前にぼんやり考えていたデザイン案もアー写前提だったのでどうしよう、、と悩みました。
(今思うと当然想定しておくべき事態なので見通しが甘かったです)
幸いなことに、自分の画像フォルダには「特典会で撮った異常な枚数の推しの写真」があったので、写真自体の権利関係を気にせず構図をそのままイラストに起こすという技を使うことができ、ギリギリ助かりました。

(構図の参考にした写真)
イラストではありつつも実在する人物であることが伝わるように…と考えると絵柄の選択肢も狭まり、全体のレトロっぽいデザインもこの絵柄を元に決まっていきました。
5.全体デザイン、メインテキスト
イラストのタッチがレトロ似顔絵なので、「令和の歌謡スター」というコピーとあわせて昔の雑誌や映画看板などを参考にデザインを作りはじめました。
このあたりから現場の平松推しの皆さんに本格的に声をかけはじめて(申し込み前から一部の方には相談していました)、背景はこうしたら?とか、イメージこんなのはどう?とか、アドバイスや案をいただいたりしました。参考画像を探してくださったり、現場でも一緒に考えてもらったり…

(いちばん初期のデザイン案 数々のアドバイスのおかげでここからだいぶ進化しました…!)
文字に関してはそれっぽいフォントがあんまりなかったので、大きい文字はちまちま作字しています。この辺りも詳しい平松推しさんにアドバイスを頂いたり、キャッチコピーの細かいところもたくさん助けてもらいました。足を向けて寝られないです!
6.参加してくれる人を探す
広告ポスターを作るだけであればイラストと文字があれば事足りるのですが、目的に設定していた「②ファンに愛されていることが伝わる」を実現しようと考えると、やっぱりファンの声を載せたい…!と思いました。
参加者を広く募ることも考えたのですが、企画自体が初めてでちゃんと成功するかがわからなかったことと、ちょうどこの時期に仕事と体調不良でパツパツになっていて、ちゃんと事務作業をやり遂げる自信がない!!!という絶大な確信から、自分が交流したことのある平松推しの方に絞って声を掛けることにしました。なので、お声がけできない方が出てしまったのは完全に自分の能力不足です!

(こういうのを乱暴に投げて勧誘をしていました)
とにかく余裕がなかったので、人間力が抜群の平松推しさんにお願いして連絡を取ってもらったり、めちゃくちゃ営業をお任せしまくっていました。ありがたや……。自分でお声がけした方々も、マルチの誘いのようなご無沙汰加減でご連絡してしまったり、連絡する勇気が出ずガチのギリギリになってお声がけした方もいらっしゃったり、このあたりは本当にご迷惑をおかけしました…皆様やさしくて…人に生かされていました…。
7.メッセージを集める
人集めと前後して、皆様のメッセージをどうやって広告内に載せるかというのにも結構悩みました。
ふきだしのなかに入れたり、テキストで配置したりという案も考えたのですがどうもしっくりこず。
ちょうどその頃にレギュラー番組で「推しが三重のスナックをまわってその場の人々と交流する」というコーナーをやっていたのを見て、「スナックやバーの壁に貼ってある名刺」のイメージでサンプルを作ってみたところ、なかなか良い感じになりました。
「その人が存在してる感」が出るのがしっくり来たのかな〜と思います。
そうなると参加者の皆様には手書きでコメントを提出していただいて、さらには名刺のイメージやキャッチコピーも考えていただいて、、という面倒な作業が発生するのですが、皆様こころよく引き受けてくださって、中には自分でデザイン作ります!と仰って下さる方もいらして、本当にありがとうございました…!


(キャッチコピーお任せでと言ってくれた方はこちらで勝手に考えました)(謎ワードは大抵主催が考えたやつです!)
基本的に知ってる方ばかりなので、ウキウキでサンプルを作っては夜な夜なDMで確認依頼を投げたりしていました。推しに見てもらうことはこの辺りまであまり考えていなかったのですが、この子の名前があったら嬉しいだろうなあとかを考えたりもしました。楽しかった〜
8.サブテキスト
デザインと並行して、広告の右側エリアに配置するサブテキストも考えました。
この部分は、少しでも足を止めてくださった方にぱっと読んでもらえる文章として設定していて、この広告が出ている理由や推しがファンに愛されていることが端的に伝わる文章にしたいなあと思っていました。
大枠はすぐできたのですが、内向けになりすぎず…でも感情の乗った文章…というのは難しく、こちらも文章の得意な平松推しさんに、こういうのはどうでしょう!とご意見をいただいたりしました。すべてにおいて助けられています…!

特に最後の数行は入稿ギリギリまで悩んでいたのですが、掲出後にこの部分の文章が良かったーと言ってくださる方がいらして嬉しかったです。
9.入稿〜掲出まで
デザインをつくったあとも意外と作業があったので覚え書きに。

(サイズ確認のために入稿が終わるまでずっと自宅の壁が占領されていました)
応援広告なので、作成したデザインには鉄道会社さんや事務所さんのチェックが入り、SNSの告知文や画像にも審査があります。
今回は幸いスムーズに通りましたが、大きい修正が入ったら動けるようにしておかねば…と思っていたのでドキドキでした。
あと地味に大変だったのが、具体的な掲出場所が告知解禁日の4日前までわからなかったこと。
改札内かどうかも定かではなかったので、そこから地図を起こして、現地に行って合っているか確かめて、、という作業をしていたのでちょっとばたばたでした。
掲出当日も、名駅の近くで仕事をして、昼休みを早めにとってダッシュで掲出を確認して、12時ちょうどに告知ポストをして……という流れだったので、実物を見た感動とかをじっくり味わうのを忘れていました!
半休とればよかったな〜と思っています。
【応援広告】
— 名古屋のスター応援企画 (@star_from_758) 2024年11月11日
早速たくさんの拡散ありがとうございます!
実際に掲出されている様子はこちらです。
電車内からでも見えそうな位置なので、名鉄名古屋駅を通過するときはよかったら車窓を探してみてください💐 https://t.co/KUBqKDVphu pic.twitter.com/CLcK4lKMUh
10.反省点、これから応援広告をする人に向けて
今回、当初考えていた以上に作業が膨らんだ(写真が使えずイラストを作成せねばならなかったのと、楽しいからという理由で名刺カードを作り出したため)結果、とりあえず抱えて大変なところを誰かに助けてもらう…という進め方になってしまったのが大きな反省点です。
このやり方は途中で自分が死んだら企画が頓挫しかねないので本当におすすめしません!(一応企画自体は団体として申請しており、万が一本当に動けなくなったときのことはお願いしていました)
しっかりスケジュールを組んで計画や分担ができるのが理想なので、だいたいこんな作業が発生したよ〜というのが事前にわかっているといいかな…と思ったのがこのブログを書いている理由でもあります。
全体進行、イラスト、デザイン、辺りで作業する人を分けられるとクオリティも上がって良いのではないかなあと思いました。
11.企画をやってみて、反響など
なにぶん界隈であまり前例のない企画だったので、どんな反応になるかびくびくしていたのですが、告知ツイートの段階からあたたかい言葉を頂いたり、概ね好評でホッとしていました。
改札内にも関わらずわざわざ入場券を買って見に行ってくださったり、「立ち止まってる人がいたよ!」とか、「ホームの反対側からもよく見えたよ!」のように、当初目標にしていた「広告」としての効果を教えてもらえるのも嬉しかったです。
本当に素敵な企画でした
— ふくちゃん (@nori291007) 2024年11月17日
ありがとうございました
見納めしてきました pic.twitter.com/1QtnCLyTFY
反応して下さった方のポストは見つけられる限り告知アカウントでリポストしていたので、よかったら見てみてください!
おまけ
広告自体を推しに見てもらえるかわからなかったので、ご参加いただいた方からせっかく集めたメッセージは、何らかの形で推しにお届けしようと思っていました。
ちょうどそのタイミングでお誕生日にプレゼントを受け付けるという告知が出たので、実は広告内に掲載されていた名刺風カードたちは、実際に原寸大で印刷したものをファイルにまとめて、プレゼントBOXにお入れしています。
カード用の紙に印刷した結果、裁断時に握力が死を迎えたりしましたが、ずっとデータをいじっていたので紙を触れて楽しかったです。
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そんなこんなで応援広告の覚え書きでした!
今回広告を出してみて、平松推しは仲良いね〜とか団結力があるね〜と言っていただけたりしたのですが、中から見ると、皆それぞれが楽しむ努力をしているからこそだよなあと思います。お互いの推し方を尊重しあっていて、いろんな気持ちを自分で消化する大人でもあって、尊敬できるところがいっぱいあります。
集まるメッセージを見るたびに、推しのことが好きな気持ちとともに、推しのことが好きな仲間たちのことも大好きだな〜と思っていました。
そういう空気を作ってくれた推しの30歳を勝手に祝えて楽しかったです!
来年はボイメンさんの15周年や各メンバーさんのお祝いごとなども色々あると思うので、応援広告に限らず、お祝いや応援を伝える気持ちの輪が広がれば良いなあと思っています。
参加してくださった方、相談に乗ってくれた友達各位、見て下さった方、本当にありがとうございました。

楽しかったね〜